2008年3月31日月曜日

帰国

ちょうど1年間の留学を終え、日本に帰国することになりました。

アパートは4月からの1年契約だったので、サブリーズする必要がなく、代わりの住人を捜す必要なかったのでよかったです。大きなベッドを2つと、ダイニングセットを処分することができなかったのでこれらの廃棄を合計$75でマネージメントに依頼しました。タダでももらってくれる人がいればよかったのですが、あまりにも古くてもらい手が見つかりませんでした。

引越荷物は段ボールに5箱で収まり、日通で船便にて3月25日にお願いしました。1箱$150で、箱代が1個$5です。約50日後に日本のアパートに配達予定です。

ビデオトロンによる電話、テレビ、インターネット、携帯電話の契約が、4月初旬から1年間の継続を条件にした割引を適用していたため、帰国時に解約すると$480のペナルティーが発生することがわかり、少し焦りましたが、なんとか交渉して4月上旬の1年経過後に自動的に契約を解除してもらい、事前にレンタルのモデムだけ返すことにしました。本来は、解約しないとモデムの返却が出来ないことになっているらしいのですが、返却先のレンタルビデオ店の店員さんも説得し、手書きの伝票で対応してもらいました。

電気料金(Hydro Westmount)は2ヶ月毎に使用分の請求が届くので3月分の電気代は4月以降に請求が来てしまい、帰国後に支払うことが難しくなります。アパートを出る日に電気会社に電話をし、すぐにメーターを読んでもらって請求額を確認し、銀行の口座を解約する前にオンラインバンキングで料金を支払いました。
銀行は帰国前日に支店に出向き、その場で口座解約と、残金のBank Draft(日本円)を作ってもらいました。事前の予約とかは全く必要ありません。VISAも同時に解約できました。Bank Draftの手数料は約$7です。この時期に円に替えるのはもったいないのですが、日本で両替するよりレート(1円=$0.01050CAN)はよかったと思います。

モントリオールの最後の2泊はPEEL駅の近くのHotel Cantlieというホテルに泊まりました。Expedia.caで1泊$87でしたが、とても綺麗で快適でした。小さいながらもキッチンがついており、冷蔵庫、電子レンジなどがあり、食器も揃っていてとても便利でした。

1年間の夢のようなモントリオール生活が終了しました。
多くの人達のお世話になりました。この場を借りて御礼申し上げます。
どうもありがとうございました。

2008年3月16日日曜日

シュガーシャック

補習校のお友達とSaint-EustacheにあるLalandeというシュガーシャックに行って伝統的なCabane à sucre料理を頂いてきました。
まず、手作りのパンが出てきた後、カレー風味の豆スープが各人に配られ、その後、メープルシロップに漬けられたソーセージ、ハムとオムレツ、煮豆、豚の背脂の塩漬けの唐揚げ(oreilles de crisse)、芋のフライが大皿に載って運ばれてきます。最後はデザートをパンケーキ、シュガーパイ、シロップ漬けの暖かプディンのどれかを選らんでコーヒーか紅茶と一緒に頂きます。
昼食としていただきましたが、少し豪勢な朝食という感じのメニューです。
料理はどれも美味しく、予想してたほど甘さもさほど感じませんでした。

食堂の外にあるシュガーシャックでは煮詰めた熱いシロップを雪の上に垂らし、木のスティックに絡めて食べるmaple taffyを味わえますし、大きな鍋の中で煮だってるメープルシロップを見ることもできます。また、少し離れたサトウカエデの林では伝統的なバケツを使っての樹液の採取をデモしています。流れ出る樹液は糖分が2~2.5%しかないので大して甘くなく、糖分66%以上になるまで煮込んで濃縮し、色が薄いほど高級なんだそうです。

帰りにSaint-Joseph-du-LacにあるLes Vergers Lafranceというリンゴ農園に寄って、アイスシードルとリンゴワインの試飲をさせてもらいました。
 

2008年3月9日日曜日

積雪記録

モントリオールはこの冬9度目のスノーストームに見舞われ、金曜日から降り続いた雪は30cmの積雪を記録しました。これで、今シーズンの累積積雪量は347cmとなり、1970-1971年のシーズンに記録した383cmの観測史上記録に次ぐ記録的な積雪量となりました。例年3月中~下旬にスノーストームが到来しやすく、去年も4月に入ってから15cmの積雪があったことなどから、新記録更新が期待されています。
今日は日曜日ということもあって除雪作業は全くはかどっておらず、道路の両脇に積み上げられた雪のために歩道を歩くことが出来ません。月曜日からの除雪作業を効率よく行うため、市では自家用車の使用を控えるように呼びかけています。
今日の未明からサマータイムに変更になり、月曜からは春休みが明けて学校が始まりますが、まだまだ春は遠いようです。

2008年3月8日土曜日

ニューヨーク

子供達の春休みを利用して、3泊4日でNYに行ってきました。モントリオールからラ・ガーディア空港まで約1時間のフライトでしたが、低気圧による悪天候のため、帰りの便は約1時間出発が遅れました。エアカナダの便で座席毎にテレビがあって映画等が楽しめたのですが、30分ほどしか観る時間はありませんでした。しかも行きの便で観ていたBrave Oneが帰りの便になく、他の映画を選んでいるうちに着陸態勢に入ってしまいました。
子供達にとっては初めてのNYでしたが、とても楽しんでいたようです。一番楽しかったのはアメリカ自然史博物館のようで、行く前に映画「ナイトミュージアム」を観ていたため、本物の「ダムダム」に会えて喜んでいました。
自由の女神では、台座に入る所でのセキュリティチェックに時間がかかり、ゆっくり中の展示を見ることは出来ませんでしたが、展望台からのマンハッタンの眺めはとてもよかったです。
ミュージカルは「リトルマーメイド」を観てきました。セット、衣装、歌唱力、どれも一流を感じさせるミュージカルであっという間の2時間半でした。子供達も身を乗り出して最後まで飽きることなく鑑賞してました。
シーズン外れのためか、エンパイアステートビルディングにも、トップオブザロックにも全く並ぶことなく登る事ができ、幸い天気もよくてNYの景色をゆっくり堪能しました。特にトップオブザロックからの夜景は素晴らしく、ライトアップされたエンパイアステートビルはとてもきれいでした。
今回のホテルは57th Streetの6th Ave. と7th Ave.の間にあるSalisburyホテルで、冬期割引で1泊$170でした。地下鉄の駅がすぐそばにあり、ロックフェラーセンターやタイムワーナーセンターに歩いていけてとても便利でした。
 

2008年3月2日日曜日

Parc King George

Westmountの高級住宅街の真ん中にあるKing George公園に行ってそり遊びをしてきました。公園はWestmountの丘陵地帯にあって、大部分がなだらかな坂になっており、木や遊具なども少なくて、そり遊びにはもってこいの公園です。
今朝の気温は-10℃くらいでしたが、子供達は汗をかきながら遊んでいました。
丘の上からのダウンタウンの眺めがとても気持ちよかったです。

2008年2月20日水曜日

Field trip

今日は下の娘が学校のfield tripでMaison Theatreに行って、Garde robeという演劇を観てきたようです。劇はフランス語ですが、とても面白かったようで喜んで帰ってきました。楽器やグラスなどを用いて四季の音を表現したパフォーマンスが楽しかったらしいです。
ここの劇場は2歳~17歳の子供を対象にしたプログラムのみが上演されており、背の低い子供がどの座席に座ってもステージが見やすいように設計されています。サイトによると現在公開中のGarde robeの対象は3~7歳となっています。

2008年2月11日月曜日

産学連携

MNIでは年に1回、ノーベル賞受賞者などのVIPを招いてWilder Penfield Lectureという講演会を開いていますが、今年はカナダ産業大臣のプレンティス大臣による産学連携、特に科学技術政策とMNIの役割、に関する講演でした。プレンティス大臣は弁護士で、彼の父親はNHLの選手だったそうですが、とても聡明な印象を受けました。 今年、MNIはカナダの他の6施設とともに3年間で1500万ドルの特別予算の配分を政府から得たので、その記念講演という意味もあるようです。
MNIの他では、IT産業のウォータールー大学、ナノテクノロジーのアルバータ大学など、特定の分野で著しい発展が期待されるセンターに予算が配分されたようですが、今後もその傾向は顕著になっていくようです。マギル大学は医学を中心とする自然科学が得意分野ですが、カナダ政府のマギル大学に対するこの分野での発展の期待の大きさが良く分かりました。
さらに、カナダの科学技術を発展させる方法として、優秀な人材を海外から呼び寄せ、彼らをカナダに居着かせることが重要だと強調していたのがとても印象的でした。世界中の若い優秀な科学者がカナダでの研究生活に魅力を感じるように、COEをさらに発展させる必要があるとのことでした。
知的財産や特許に関する質問がありましたが、前述のウォタールー大学では特許権などの知的財産は研究者個人に帰属していることが多いようで、それに魅力を感じる優秀な人材が集まっているそうです。

2008年2月10日日曜日

Carnaval de Québec

週末に1泊してケベックのWinter Carnivalを観に行ってきました。
Winter Carnivalは今年で54回目だそうですが、今年はケベック市政400周年なので祭り会場や街のあちこちに400年を祝う飾りを見ることができました。日曜日は雪が舞っていましたが、気温は両日とも-2℃前後と穏やかで、歩いていても寒さをあまり感じなかったのでよかったです。
戦場公園に作られた主会場のPlace Desjardinsでは国際雪像コンテストが開かれているほか、氷でできた大きな滑り台やスノーラフティングなどのアトラクションがあり子供たちは喜んで遊んでいました。会場内にインドアBBQやsugar shackなどが楽しめる場所もあるようでしたが、全体的に大人よりも小さい子供が楽しめるお祭りでとても良かったです。
凍ったセントローレンス川ではカヌーレースをしていて、5人が足でカヌーを漕いで氷の合間を進んでいました。
 

2008年2月3日日曜日

アイスホッケー

今日はベルセンターにNHLの試合を観に行ってきました。Montreal Canadiensの今日の相手はNY Rangersです。
幸先よく第一ピリオドに3点を先制したものの、後半5点を立て続けにとられて逆転負けしてしまいました。
Canadiensのニックネームは "Habs" で、試合中も "Go Habs Go" と合唱して応援します。CanadiensとはFrench-Canadianを意味しますが、大昔にマジソンスクエアガーデンのオーナーがCanadiensのロゴの中にあるHの文字はhabitans(当時のケベックの農民をこう呼んだ)のHだと偽りを教わったためにLes Habitantsというニックネームがついて定着したらしいです。現在は略してHabsと呼ばれています。ちなみに、ロゴの中にあるHはClub de Hockey CanadienのHを表します。

2008年2月2日土曜日

グラウンドホッグデー

娘が学校から聞いてきた話によると、今日2月2日はグラウンドホッグデーという日だそうです。 グラウンドホッグとは、別名でウッドチャックともいい、学名はmarmota monaxでマーモット属(リス科)の一種です。
冬の間冬眠していたグラウンドホッグは2月2日頃に一度冬眠から覚め、外に出て自分の影を見つけると再び塒に戻り、あと6週間の冬を予言すると信じられています。カトリックの暦では,2月2日は「主の奉献日」と定められ、Candlemas Day(聖燭節)とも呼ばれますが、この日が晴天だと冬が2回訪れるという古いスコットランドの言い伝え(詩)に習ったものとされているようです。
グラウンドホッグデーはアメリカのペンシルベニア州で19世紀中ごろに行事化され、次第に全米に広がったようです。カナダでもそれぞれの地域に占いを行う有名なグラウンドホッグ(オンタリオ州のWiarton Willie が有名らしい)がいて、この日に占いをするそうですが、実際の的中率は40%弱で当たらないことの方がむしろ多いようです。
ウッドチャックと言えば、英語の有名な早口言葉にも出てきますが、日本人にはあまりなじみがないですね。
So how much wood could a woodchuck chuck if a woodchuck could chuck wood?

2008年1月20日日曜日

Mont Olympia

Mont Olympiaに補習校のお友達と一緒に行ってきました。今朝のモントリオールは晴天でしたが気温は―19℃でとても寒く、スキー場はさらに凍えるような寒さでしたが、午後には気温も―10℃くらいまで上昇し、丸一日スキーを満喫できました。
Mont OlympiaにはFamily Ticketがあって、週末の大人2人、子供2人のチケット代(1日券)が$98です。ゲレンデは大半(約70%)が初心者向けで、マジックカーペットの他、2人用のTバーリフトが2基あってうちの子供たちにはちょうどいい規模のスキー場でした。
他にクワッド2基、トリプル1基もあって、一部に上級者コースもあり、モーグル用のこぶ斜面も2つくらいありますが、標高差がないのでコースはとても短く、上級者にはちょっと物足りないスキー場かもしれません。
今度はもう少し暖かい日に来てみたいと思います。

2008年1月19日土曜日

ラーメン

Brossardにある日本食レストラン、鮨やすさんに行って、ラーメンを食べてきました。
醤油(Soya)、味噌(Soya bean)、豚骨(Pork stock)の3種類あって、いずれも$7.95です。麺(やや細めのストレート麺)は冷凍だそうですが、スープはお店で出汁を取っているとのことで、とても美味しかったです。
量がやや少なめではありましたが、久し振りの日本のラーメンに子供たちも大喜びで、一杯ずつ完食してしまいました。
ご主人によると、カレーもお勧めだそうで、今度行ったらぜひ食べてみようと思います。

2008年1月18日金曜日

MS day

モントリオール大学のPierre Duquette教授の主催で、レジデント対象のMS教育セミナーがモントリオール大学ノートルダム病院の講堂で開催されたので、特別に参加させてもらいました。モントリオール、オタワ、シャーブルック、ケベックの4都市から神経内科のレジデント約40人が集まり、朝10時から午後5時までMSの臨床について学びます。
特別講師はテキサス大のSouth Western Medical CenterのElliott Frohman教授で、MSの神経生理学、神経眼科学が専門です。Frohman教授はMSセンターのディレクターであり、実に4000人のMS患者を診療しています。
Frohman教授の講演は、これまで聴いたMSの臨床に関する講演の中でもずば抜けて素晴らしく、途中の1時間の昼食休憩を挟んで6時間があっという間に感じるほどでした。専門の眼球運動、網膜画像(OCT)での力のこもった講演にはただ関心するばかりでしたが、患者本位の治療の進め方、決してあきらめない治療へのこだわりはとても勉強になりました。業績はNature系などよりもGreen Journalが中心ですが、こういう先生に日本での講演を依頼するべきと思いました。ちなみに、4000人の患者のうち、なんとNMOが60人以上いるそうで、これは日本のどの施設より数が多いのではないかと思われます。そして、その多くはリツキサンで治療され、劇的な効果をもたらしているようです。
また、さらに関心したのは参加しているレジデントのレベルの高さで、Frohman教授の出す質問に全員が易々と答えている様子は信じがたいくらいでした。

2008年1月2日水曜日

オーランド

クリスマス休暇をオーランドで過ごしました。Travelocity.comで格安チケットを探し、一人あたり約$500でモーテル(Howard Johnson Maingate East)7泊分と往復航空券(デルタとノースウェスト)のパックを購入し、$210で1週間レンタカーを借りることができました。モーテルはディズニーワールドのメインゲートから3kmくらいの所にあって移動がとても楽でした。宿泊した棟の無線LANの調子が悪く、部屋でネットができなかったのは残念でしたが、安い割にはまずまず満足できるモーテルでした。
この年末のオーランドはとても蒸し暑く、連日最高気温は25度以上、湿度は90%以上で日中は真夏のようでした。
この時期、ディズニーワールドは1年で最も混雑するようで、エプコットにあるアトラクションの係員がこんな行列見たことがないと困惑していたのが印象的でした。
モントリオールに帰ると、この冬3度目の寒波が訪れ、今朝の気温は-16℃で30cmほどの積雪がありました。今日は日中でも-13℃で、オーランドとの差はなんと40℃です。ちなみに明日の朝は-24℃まで気温が下がるそうです。
 

2007年12月23日日曜日

サルティンバンコ

シルクドソレイユサルティンバンコがモントリオールで年末に凱旋公演を行っているので観てきました。前回のクーザはオールドポートの特設テントで開催されましたが、今回のサルティンバンコはダウンタウンのBell Centreでの開催です。
会場が大きかったからか、観客は6割くらいの入りでした。おかげで、購入した席がステージに近すぎて見えにくかったのですが、空いている席に移っていいよ、と言われたので特等席に移って鑑賞しました。
演目に合わせた音楽や歌が印象的で、恒例のピエロ役(Eddie)による観客を巻き込んでの愉快なパフォーマンスもとても楽しかったです。全身タイツのアクロバット、空中ブランコ、筋肉モリモリの双子による力技のアクロバット、ジャグリング、自転車アクロバットなどのオーソドックスな演目のほか、フラメンコを想像させるボレアドレス、鳶はしご登りを想像させるチャイニーズポール、巨大なブランコで空中に飛び出すロシアぶらんこ(写真)など、手に汗握る演目が続き、あっという間に2時間が過ぎました。

2007年12月16日日曜日

Snow Storm

この冬2度目の大きな寒波がやってきました。昨日の夜から降り出した雪は午前中ですでに10cm以上の積雪となり、明日までに30cm以上の積雪が見込まれています。雪が降る日は比較的暖かい日が多いのですが、今日は日中でも気温が-11℃で風が強く、まともに外を歩くことすら出来ませんでした。
こんな中、我が家の娘達は上下のスキーウェアに帽子、顔当て、スキーゴーグルの完全防備で公園に行き、雪の上で転がって遊んでいました。

2007年12月14日金曜日

Banff

Banff滞在中はずっと天気が良く、とても快適でした。
Conferenceでの講演や一般演題のレベルは高く、MS研究の最新情報が聞けたものの、内容を全部理解することはとても不可能で、勉強不足を痛感しました。
残念ながら、免疫に関してはMNI以外からの発表はほとんどありませんでしたが、いくつか興味深い報告がありました。ひとつは、Stanford大からのPPARdのノックアウトマウスでのEAEの報告で、PPARdノックアウトマウスでMOG誘導のEAEを発症させると寛解がなく、症状が持続することが示されました。PPARdのリガンドによるEAEの治療が過去に報告されていましたが、PPARgリガンドやPPARaリガンドほどの効果はなく、またPPARdリガンドでは活性化T細胞のIFNgやIL-17産生は影響されにくいと考えられていました。ところが、PPARdノックアウトマウスのリンパ球をin vitroで刺激したところ、ワイルドタイプと比較してCD4細胞からのIL-17やIFNgだけでなく、IL-10などのTh2サイトカインの産生が増加することが示されました。興味深いことにこのノックアウトマウスのB細胞を抗CD40抗体とBCR架橋で刺激したところ、IL-12とIL-6の産生がワイルドタイプよりも亢進していました。PPARdはIL-17を中心とする炎症反応を制御している可能性があり、MSなどの自己免疫疾患での関与も十分に考えられます。
また、MNIからデンマークに移ったOwensらのグループにより、IL-18 binding proteinのEAEに対する治療効果が発表されていました。IL-18はIFNgを誘導するサイトカインとして知られていますが、興味深いことにIFNgノックアウトマウスに誘導した高度のEAEに対しても十分な治療効果を示しました。治療によりEAEのCNSのIL-17発現は低下しており、IL-17抑制を介した治療効果と推定されました。
いずれも治療に結びつく可能性のある研究として注目すべき内容と思われました。

2007年12月11日火曜日

The Canadian endMS Resarch Conference

カナダMS協会が出資しているendMS Research and Training Networkの会合が12月10日から13日までバンフにあるスプリングスホテルで開催されています。このネットワークは、MSの発症を食い止める(end MS)のを共通の目的とした基礎研究者および臨床医の全国的な共同研究の推進を主旨に形成され、MS研究トレーニングを志す若手にとって最も魅力的なネットワークになることを目指しています。
参加人数は215人で、招待講演、口演、ポスター含めて129題の演題はすべてMSに関わる研究です。疫学・遺伝、免疫、分子生物、画像、治療、QOL、臨床症状などすべての分野で秀逸の研究があり、研究者もトロント、モントリオール、オタワ、カルガリー、バンクーバーなどから片寄りなく集まっています。ECTRIMSなどと異なり、ネットワーク形成が目的なので、競い合う雰囲気はなく、和気あいあいと、とても楽しい会合です。
午後は自由時間があり、すぐ近くのスキー場でスキーを楽しむことができました。

2007年12月5日水曜日

日系カナダ人

昨日、Statistics Canadaが2006年の移民統計を発表しました。それによると、家で主に日本語を使用するカナダ人の数は全国で2万人弱。モントリオールには560人の方がいらっしゃていて、イロカノ語に次いで38番目だそうです。うちらのような一時滞在者は含まれていないことを考えると、意外と多い気がしました。ちなみに、日本語を話す人の半数以上はバンクーバーのあるBC州に住んでいるようです。
また、英語、フランス語に次ぐ言語は中国語で、カナダの総人口3,124万人の約2.5%にあたる80万人の人が主に中国語を使用しています。モントリオールに限れば、中国語よりもスペイン語やアラビア語の方が多く、より多民族が集まっていることがうかがえます。うちの周りには韓国からの移民が多い気がしましたが、モントリオールでは約3千人弱で、さほど多くはないようです。

EBVとMS

ハーバードのneuro-epidemiologistのDr Alberto Ascherioが客員教授として招かれ、Neuroinflammation programのランチセミナーで講演されました。内容は、MSにおけるEBV(Epstein-Barr virus)感染の疫学で、とても興味深いものでした。
EBVは不顕性感染として小児期に感染し、成人になるまでにほとんどの人は抗体を持ちますが、思春期以降に感染した場合、伝染性単核球症を引き起こすことがあります。また、アフリカではバーキットリンパ腫の原因ウイルスとして重要でもあります。
小児MSやアメリカ海軍の血清バンクを用いた研究で、EBVに既感染である者は未感染者よりもMSを発症するリスクが10倍程度高いことがしられており、またMS発症者では伝染性単核球症の既往の割合が高いことが報告されています。
小児におけるEBV抗体保有率は発展途上国で高く(80%以上)、高緯度の先進国では低い(約40%)ですが、これは衛生環境の違いによるものです。MSの発症要因の一つに高衛生環境が考えられており、乳幼児期のEBVを含めた微生物感染の欠如が免疫機構のTh1優位をもたらし自己免疫疾患を引き起こしている可能性が示唆されています。
新生児あるいは乳幼児期にEBV感染を経験せず、ある一定年齢以上でEBVに感染するとMS発症リスクが高まるとすれば、生まれてすぐのワクチン接種などが発症を予防できる可能性があります。
事実、MS病変で見られるB細胞はほとんどすべてEBV感染しており、EBV感染したB細胞は持続的に抗体産生能を示すためにオリゴクローナルバンドの出現を引き起こすことは容易に想像できます。
EBV感染だけがMSの発症要因ではないことは確かですが、数あるウイルスの中でも病態に最も大きく関わっているウイルスの一つであることは間違いありません。

2007年12月4日火曜日

大雪

一昨日から降り出した雪は12月初旬としては記録的(12月3日の積雪量としては過去最高)な31cmの積雪になり、さすがのモントリオールも交通網が麻痺してしまったようです。あちこちで車が雪に嵌って動けなくなっていて、消防隊員や警察官が助け出していました。
CBCニュースによると、昨日1日の除雪作業に$1 millionの経費がかかり、明日の午後までには道路の雪は片付けられる予定だそうですが、すべての除雪作業を完了させるのに1週間かかり、合計で$17 millionの経費を見込んでいるそうです。
なんと、今年の冬は15年振りの寒波と降雪が見込まれているようで、Tremblay市長によると、積雪対策に例年以上の$130 millionを充てて備えているそうです。
ちなみにスクールバスが運行できないなどの理由から小学校は休校になりましたが、このための連絡は学校からはなく、CBCラジオで情報が流れるだけのようです。ITが発達したモントリオールなのですから、せめてインターネットに情報を掲示してほしいものです。

2007年12月1日土曜日

初滑り

モントリオールから東へ約15km、高速道路を使って30分弱のところにあるMont Saint-Brunoで初滑りをしてきました。今朝のモントリオールの気温は氷点下12℃、この冬一番の冷え込みになりましたが、晴天で風も弱く絶好のスキー日和となりました。 山頂からの見晴しは最高で、ダウンタウンの高層ビル群を眺めることができました。
まだ降雪量が不十分なため、今日は人工降雪機で整備された4コースのみがオープンし、クワァッドリフト1基とエスカレーターリフト1基だけの稼働でしたが、人もまばらでリフト待ちもなく、思う存分滑ることができました。
リフト券は2時間券を購入し、大人$21、子供$17でした。ちなみに、1日券(通常$35/日)5日分を12月3日まで約半額の$89で販売しています。また、ここにはケベック最大級のスキースクールがあり、多くの子供たちがレッスンを受けていました。

2007年11月26日月曜日

Grey Cup

昨日、Canadian Football League (CFL)の決勝戦、Grey CupがトロントのRoger Centerで行われました。熱狂的なCFLファンであり、サスカチュワン・ラフライダーズのファンである女子大学院生のアパートでGrey Cupパーティーが開催され、何人かでビールを飲みながらテレビ観戦しました。
試合は最終クォーターまで1点を争う好ゲームとなり、残り2分弱でウィニペグ・ブルーボンバーズのパスがインターセプトされるまではどっちが勝つか分からない状況でした。最終的には23-19でサスカチュワンが18年ぶり3回目のGrey Cup勝者となり、みんなで大喜びしました。
CFLはNFLと違ってファーストダウンまで3ダウンしか許されないため、攻守交替が頻繁です。ランよりもパスプレイが多く、結果的にインターセプト、ターンオーバーの回数も多い気がします。今年からビデオ判定が導入され、微妙な判定に対してビデオ判定を求めるchallengeが出来るようになりました。2回チャレンジに失敗するとペナルティがあるようですが、今回も試合を決める重要な場面でビデオ判定が行われていました。

2007年11月18日日曜日

モントリオール交響楽団

今日はPlace des Artsで子供用のオーケストラコンサートをやっていたので聴いてきました。プログラムはモントリオール交響楽団(Orchestre Symphonique de Montreal)による、A Trip Around the Worldというもので、Martin Larocqueという俳優が世界一週をしながら、面白おかしく世界各地の音楽を紹介してくれます。
演目は10曲で、ドイツのブラームス(ハンガリー舞曲第5番)から始まり、ロシアの交響曲、東欧、カリブ、アフリカ、南米、ケベックなどの音楽が続き、プッチーニのイタリアオペラの後は日本のさくらさくらが演奏され、FACE小学校の生徒が日本語で合唱していました。最後はアメリカのジャズ風の交響曲で盛り上がり、約60分のプログラムが終了しました。
チケットは大人$25、子供$15でした。子供(小学生以下)用のプログラムでしたが、モントリオール交響楽団の生演奏は迫力があってとても良かったです。

2007年11月17日土曜日

Santa Claus' Parade

気温1℃、体感気温-6℃の中、Sainte-Catherine通りで行われたパレードを観てきました。ダウンタウンの商店街や団体毎にチームを作り、のべ800人以上が参加したパレードは、どのチームも個性的な衣装、音楽、ダンスを見せてくれて、とても楽しかったです。
沿道に並んだ、上下の防寒ウェアと帽子、マフラー、手袋、ブーツで身をくるんだ子供たちをパレードの参加者たちが寄って来て楽しませます。
街ではすでにクリスマスのデコレーションが始まり、McGill College Ave.には大きなクリスマスツリーが立ってきれいな明かりを灯しています。
 

2007年11月16日金曜日

インフルエンザ予防接種

今日は、家族全員でCLSC(local community service centre)に行ってインフルエンザの予防接種を受けてきました。CLSCは市内にいくつかあり、基本的な医療サービスの提供や生活相談を受け付けているようです。うちの住所だと、CLSC Metroが担当地区で、CLSC MetroはMetro Guy-Concordia駅の真上にあります。また、de Meisonnueveの向かい側に1時間$3の駐車場があります。
11月14日~17日の間、ここで住民対象のインフルエンザ予防接種を提供しています。予約は必要ありません。60歳以上、2歳未満、慢性疾患を患っている人と、これらの人との接触機会が多い人が無料で接種できるとありますが、そうでない人から料金を取っているわけでもなく、基本的に全員無料のようです。
接種に際してドクターの問診や同意書のサイン等はなく、看護師による簡単な問診があるだけです。過去に予防接種を受けたことがあれば、小児でも接種は1回だけ。溶解液の組成が異なるのか、日本のワクチンよりも刺激が少なく、子供たちも大して痛がりませんでした。

2007年11月11日日曜日

スケート

今日は午後からWestmount Arenaに行ってスケートをしてきました。ここのアリーナはちょうど小学校とうちのアパートの中間にあって、数分で歩いて行けます。家族で年間$50の施設(アリーナ、プール、テニスコート)利用料を払ってあるので、利用毎の料金はかかりません。利用時間にある程度の制限はありますが、毎日利用することも可能です。
ここのアリーナは1898年にオープンした歴史のあるアリーナで、1910年から9年間、NHLのモントリオールカナディアンズがホームリンクとして使用もしていましたが、1918年の火災を機に他へ移ったようです。
アリーナの中にはアイスホッケー用のリンクと、小さめのリンクの2つのリンクがあり、一般利用できるのは小さいリンクだけのことが多いですが、それでもうちの子供たちにとっては十分な広さです。
カナダに来る前に数回経験しただけでしたが、10月から週2~3回通うことですっかり上達しています。

2007年11月9日金曜日

世界大学ランキング

Times Higher Education Supplement(THES)の世界200大学ランキングが発表されました。これは、イギリスの大学教育関連の雑誌THESと採用コンサルティング専門企業QSが共同で作成したランキングだそうで、McGill大学は昨年の21位から順位を上げて今年は12位だそうです。カナダの大学としては最高位で、北米の公立大学としても最高位だそうです。
ちなみに世界1位はハーバード大学で4年連続。2位はケンブリッジ、オクスフォード、エールの3大学が同点だそうです。 10位までのうち、6大学がアメリカ、4大学がイギリスと米英で独占していますが、政府による支援方法や研究費の配分方法などが高得点をもたらしているようです。カナダの他の大学では、ブリティシュコロンビア大学が33位、トロント大学が45位など、200位までの中に11大学がランクインしています。
日本の大学では東大が17位で最高位。京大が25位、阪大が46位、東工大が90位と続いて東北大は日本で5番目の102位でした。以下、名古屋(112)、九州(136)、北海道(151)と旧帝大が続き、慶応(161)、早稲田(180)、神戸(197)までがランクインしてました。200位までの中にカナダと同じ11大学。少しさみしい気がしますね。

2007年10月31日水曜日

ハロウィン

ハロウィンの夜は、子供たちが「Trick or Treat!」と叫びながらお菓子を集めに家を巡ります。
うちのアパートのあるWestmountは、約2万人の住人のうち、60%以上が英語を第一言語として使用し、世帯あたりの収入(中央値で年収$140,000以上!)はカナダで最も高い地域の一つで、高級住宅がとても多いです。特に、アパートから北に登る丘陵地帯には何億円もするであろうお城のような住宅がならび、ハロウィンが近づくと玄関周りや庭にカボチャやお化けの飾りを競ったように飾っています。ハロウィンの飾りがあって、玄関の明かりがついていれば、お菓子が準備してあるサインです。
近所の日本人のお友達と一緒にWestmount一帯を練り歩き、バケツに入りきらないほどのおやつを集めてきました。
 

2007年10月29日月曜日

クレジットカード

カナダに来て半年以上が経過して、ようやくこちらのクレジットカードを作ることが出来ました。RBCのVISAカードで、年会費は無料です。
これまでは、日本から持参したクレジットカードを使用していましたが、ここのところの原油高のお陰でカナダドルは急騰しており 、現在1円=120カナダドルになってしまい、出来るだけ円換算の支払いは避けたいと思い、クレジットカードを新たに作ることにしました。

一般のクレジットカードは、カナダ滞在が2年以上ないと作れませんが、RBCからのダイレクトメールでクレジットカードの申込書が入ってきたので、試しに返送したら2週間ほどで届きました。

2007年10月28日日曜日

Montréal Botanical Garden

ハロウィンの催しを見に、オリンピック公園のそばにあるMontreal Botanical Gardenに行ってきました。中国庭園ではランタン祭りをやっていて、池の上にいろんな形のランタンが浮いていました。今朝の気温は4℃で、日中でも7℃までしか上がらず、冷たい風が吹き、寒くて植物園の中を歩くのはつらかったです。

2007年10月21日日曜日

La Crêperie Du Vieux Beloeil

今日は、Mont-St-Hilaireにあるピアノの先生のご自宅にお邪魔してレッスンを受けてきました。ピークは過ぎたものの、紅葉を眺めながらのドライブはとても気持ちが良かったです。先生のご自宅はRichelieu川に近く、この近辺の川沿いの町並みは絵のようにきれいです。
あのフェアモントベーグルの絵を描いたミユキ・タノベさんは、近くのSaint-Antoine-sur-Richelieuにお住まいだそうで、お部屋に何枚か版画が飾ってありました。何枚か飾らずにしまってある版画があるとのことで、お土産に1枚もらってきてしまいました。
帰りに、対岸の町、BeloeilにあるクレープレストランLa Crêperie Du Vieux Beloeilに寄ってお昼ごはんを食べました。生地は薄めで、少し硬く、食事メニューは卵、ソーセージ、ハム、リンゴ、チーズなどを挟んで$6~$14です。メープルシロップを少しつけて食べるととても美味しくて、子供達も残さず食べていました。デザート用には、チョコレート、アイスクリーム、バナナなどを挟むメニューもあったようですが、メニューはフランス語のものしかなく、よく確認できませんでした。
レストランからRichelieu川を少し北に上っていくとSt-Marc-sur-Richelieuという街にLes Trois Tilleulsというホテルがあります。ここの玄関ロビーにミユキ・タノベさんの描いた絵が飾ってあるというので見てきました。
 

2007年10月14日日曜日

Mont-Saint-Bruno

今日はモントリオールから車で30分ほどのところにあるケベック ナショナルパークの一つのMont-Saint-Brunoに出かけてハイキングをしてきました。Mont-Saint-Brunoは家族向けのスキー場もある標高175mの小さな山で、モントリオールからはHwy.10Eを5kmほど走った後、Hwy.30Eに乗り換えて13kmほど進み、121番出口を出て5kmで到着できます。 モントリオールに最も近い自然公園のひとつです。
パーク内には大小5つの湖があって、その周りには10キロほどのトレイルが数コースあります。歩道はとても良く整備されていて気持ちよく歩くことが出来ます。
パンフレットによると約200種類の鳥類と40種類の野生動物が生息しているそうで、今日は野生の鹿をすぐそばにみることが出来ました。
あいにく、天気はいま一つでしたが、紅葉はとてもきれいで気持ちが良かったです。

2007年10月8日月曜日

スキーレンタル

日本からスキーウェアは持ってきたものの、スキーは持ってこなかったので、シーズンレンタルすることにしました。
Autoroute 40からSt-Laurent通りを南に500mほど行ったところにあるPoubelle du Skiという店でシーズンレンタルをしていたので、家族4人分のスキー、スキーブーツ、ストックの一式を借りることにしました。レンタル料は大人用で新品一式$220、中古一式$150で、子供用は中古一式$80(簡易バックル)です。
奥の部屋にレンタル用のスキーやブーツが保管されており、靴のサイズを言うと、店員がどこからともなくブーツとスキー板を持ってきて、これでいいか?と聞いてきます。ものは悪くなかったので、そのまま受け取りましたが、あまり細かい好みを聞いてくれそうな雰囲気ではありませんでした。メーカーはサロモン、ロシニョール、K2、アトミック、ダイナスターの5つを扱っているようです。
モントランブランでレンタルすると1日$43(子供$28)するので、4回滑りに行けば、元が取れます。
ちなみに、スケート靴もレンタルできましたが、子供用で新品$30、中古$20でした。いずれも来年の9月までに返却すればよく、紛失時などのデポジット代わりにクレジットカード番号を登録しておきます。

2007年10月7日日曜日

Chalet Lookout

Mont Royalのchalet lookoutに行って紅葉を見てきました。ここは、ダウンタウンが一望できる展望台で、モントリオールで一番の観光スポットです。Chaletまでは車で行けないので、Maison Smith近くの駐車場(P3)に車を停めて、Chemin Olmstedというトレイルを500mほど登ります。体育館みたいなchaletの前に舞台のような広い展望台があり、ダウンタウンに張り出すように作られていて絶景が望めます。
緑が茂る夏の景色も良かったですが、紅葉と一緒に眺めるダウンタウンも格別でした。

2007年10月4日木曜日

Creperie Chez Suzette

NYのコロンビア大に留学中の同級生がMNIで開催されたシンポジウムに参加するためモントリオールを訪れました。他のポスドク2人と車で6時間かけて来たそうです。
来た日の夜は3人を連れてオールドモントリオールに行き、ジャック・カルティエ広場にあるパブでカナディアン・ビールを飲んだ後、Creperie Chez Suzetteというクレープレストランに入ってみました。
ここのメニューはクレープとフォンデュが中心ですが、お薦めはメープルシロップを使ったLa Quebecoiseというクレープ料理。ハムとスイスチーズをクレープで包み、100%メープルシロップをかけたもので、ちょっと甘いですがとても美味しかったです。

2007年9月29日土曜日

Mont-Tremblant

紅葉を見にMont-Tremblantに来ました。Mont-Tremblantはモントリオールの北に広がるローレンシャン高原の中で最も標高の高い山で、北アメリカ東部随一のスキーリゾートがあります。
紅葉の見頃としてはまだ少し早かったかもしれませんが、それでも6割くらいの葉は赤か黄色に染まり、陽が当たると絵のように鮮やかに山が色づいて、それは見事な景色でした。ゴンドラで山頂に登ると眼下に紅葉で染まったローレンシャン高原とTremblant湖を眺めることができます。また、Tremblant湖のヨットハーバーからの山の眺めも素晴らしかったです。
町の中心であるサン・ベルナール広場ではコンサートなどの催しが開かれていて一日中賑わっていました。ゴンドラ乗り場の近くではユーロバンジートランポリンが体験できたり、ロッククライミングが出来るタワーがあって有料で遊ぶ事ができます。ゲレンデはリュージュコースが整備されていて、リフトに乗って山の中腹あたりからコース上をカートのようなリュージュに乗って滑り降りことが出来ます。町の中にはパターゴルフや温水プールなどもあり、飽きることなく遊ぶ事が出来ます。
今日はMont-TremblantのHomewood Suitesに宿泊しましたが、1ベッドの小さい部屋を予約していたのに、同じ料金で2ベッドの大きなスイートに変えてもらえました。

2007年9月24日月曜日

Journal Club

今日はresidentの抄読会(Journal Club)にmoderatorとして参加しました。McGill構内のMcTavish通りにあるThomson House と呼ばれるクラブハウスの一室で、宅配ピザを取って、話題の論文をネタに12~3人で議論します。
今日の論文はBrainの5月号に載ったMayo ClinicからのNMOの病理に関するものです。おそらく先週の症例検討会に合わせて選んだものでしょうが、中身を完全に理解するにはかなりの専門的知識が必要な論文です。今回は私の他にJack Antelがmoderatorとして参加し、NMOの病理学的な知見だけでなく、NMOの臨床的特長や治療的試みについてディスカッションがありました。私も日本のOSMSの疫学的なデータやここ何十年かの病型の変化、日本での一般的(?)なNMOの診断方法や治療方について説明しました。
Residentからの質問に答えながら、改めて抗AQP4抗体は未だ謎だらけである事に気付かされます。なぜ出来て、どう影響しているのか?病態への関与はどの程度なのか?リツキサンが効くのはなぜか?なぜ動物モデルが出来ないのか?なぜ中枢神経だけが侵されるのか?

2007年9月23日日曜日

Mont St. Hilaire

Mont St. Hilaireへドライブしてきました。Hwy10Eを使って1時間弱で到着しますが、途中の景色がとても良かったです。かなり紅葉を期待して行ったのですが、ここ数週間暖かかったせいか、まだまだ緑でした。山の麓のりんご農園ではりんご狩りが出来ますが、まだ家には前回のりんご狩りのりんごが残っているので今日はりんご農園は素通りです。
この山は全体がMcGillが管理する自然保護区になっており、入山料が取られます。いくつかハイキングコースが整備されているようでしたが、うちらは入り口から600mほど登ったところにあるHertel湖が終点です。ここにはピックニック用のテーブルが10個ほど置いてあり、お弁当を食べるのには絶好のロケーションです。
山に行く途中のOtterburn ParkというところにLa Cabosse d'Orというチョコレート屋さんがあり、ここでパターゴルフが出来るというので遊んできました。

2007年9月21日金曜日

症例検討会

MNIのdepartment of neurologyでは毎週木曜日の朝8時から外来の会議室で症例検討会をしています。医学生が病歴提示をし、レジデントがMRIなどの検査結果の説明と病態の文献的レビューをします。
今週の症例は、つい最近退院した症例でドイツの医学生が提示しました。
症例は30歳の女性で、特に既往歴や家族歴がなく、約1週間の経過で両側の手指から始まったしびれが頸部、体幹に拡がり、徐々に両側上肢の経度の脱力が加わって入院しました。神経学的には、両側上肢の軽度脱力、C3-Th7付近における表在覚の低下としびれ、2+レベルの頸部以下の腱反射亢進があったようです。下肢の筋力は保たれ、振動覚は正常、病的反射は陰性で膀胱直腸障害はなかったようです。
一般血液・生化学検査で異常はなく、頭部CTは正常。頸部MRIではC2-C5レベルの頸髄中心に不均一な造影効果を持つT2高信号病変があり、マス効果はほとんどなし。T1では病変はやや低信号で髄液の信号とは明らかに異なっています。脳MRIでは異常なし。 髄液検査では、細胞数0、蛋白正常でオリゴクローナルバンドは結果待ち。髄液細胞診は異常なし。
種々の血清学的検査も結果待ちという状態ですが、治療としてmPSL 1g 5日間のパルスを行い症状が軽快したところで退院、3週間後に外来に来院予定だそうです。
再発予防についてコメントしました。
モントリオールでもこういう症例が確かにいるのがわかりました。

2007年9月16日日曜日

りんご狩り

補習校のお友達と一緒にりんご狩りに行ってきました。ケベック州には無数のりんご農園がありますが、モントリオールの近くでもSaint-Joseph-du-Lacという町に40以上の農園があって、りんご狩りができます。うちからSaint-Joseph-du-Lacまでは約30kmですが、Hwy.15Nにまず乗って、Hwy.40W →Hwy.13N →Hwy.640Wと乗り継いで30分ちょっとで到着しました。今日行った農園はHwy.640Wの2番出口を出てChemin Principalに入ってすぐ左側にあるPomiculteur du Bûcheronというところで、職場の同僚が勧めてくれた農園です。
広大な敷地の中は、見渡す限りりんごの木で、しかも無農薬というから驚きです。今日ピックアップできた品種はロボとマッキントッシュの2種類で、どちらも実は小振りでやや酸味がありました。ロボの方が実が締まっていて歯ごたえがあって美味しく感じたので、ほとんどロボを摘んできました。大きな脚立がいっぱい置いてあるので子供達も脚立に登って不自由なくりんごを摘むことができたようです。
農園の中にはミニファームもあり、山羊や鹿がいて餌をあげることができたり、ポニーの乗馬もしているようでした。また、アップルパイやクッキー、シードルなどを売る売店がカフェテリアに併設されていましたし、周辺には遊具も沢山あって子供達は飽きることなくはしゃいでいました。さらに、お薦めなのがカフェテリアの入り口で売っているりんごドーナッツで、その場でりんごの皮をむいて揚げてくれます。4個で$2.50でした。
摘み取ったりんごは30cm×50cm大くらいのビニール袋いっぱいに詰めて$10で持って帰ってきました。

 

2007年9月3日月曜日

Bateau-Mouche

今週末は天気が良かったので、セントローレンス川のデイクルーズに出かけました。オールドポートのジャックカルティエ波止場から出港するBateau-Moucheという観光クルーズで、サンテレーヌ島の回りを1時間周遊します。料金は大人2人、子供2人の家族料金で約$42でした。1時半、3時、4時半発のツアーがあります。
船は両脇、天井がガラス張りになって見晴らしがよく、快適です。船内はレストランになっていて、軽食や飲み物が買えるようでしたが、うちらは一度も船内に入らず、一番後ろのデッキでずっと景色を楽しんでいました。
見どころは川から眺めるダウンタウンと旧市街、マーク・ドルアン波止場に建つHabitat 67、ジャン・ドゥラポー公園に建つバイオスフィア、シタデル、ジャックカルティエ橋などですが、ラ・ロンドのジェットコースターが見えたり、遠くにはオリンピック公園のタワーを見ることもできます。ダウンタウンの眺めは帰りの方がきれいに見えますが、3時からの便では太陽光がちょうど逆光となって写真がうまく撮れませんでした。